文豪・太宰治のスキャンダラスな恋と人生を描いた「人間失格 太宰治と3人の女たち」

異才なる蜷川実花さんが創る異才なる太宰治の世界

世界で活躍する写真家であり映画監督の蜷川実花が、構想に7年を費やし、天才作家・太宰治のスキャンダラスな恋と人生を大胆に映画化!主演・小栗旬は蜷川監督と初タッグを組み、大幅な減量も敢行しながら、究極のダメ男でモテ男、才気と色気にあふれた最高にセクシーでチャーミングな、かつてない太宰像を創りあげた。日本映画界最高峰のチームが集結。ゴージャスでロマンティックな唯一無二の蜷川実花の世界観をさらに大きく進化させた。
http://ningenshikkaku-movie.com/ より抜粋

蜷川実花さんが描く太宰治の絡み合う恋愛模様

作家・太宰治が死の直前に完成させた、累計1200万部以上を売り上げる大ベストセラー「人間失格」(1948年発行)。本作は太宰が「人間失格」を生み出すまでを、彼とかかわる3人の女性の視点を交え描く。妻子がいながら、恋の噂が絶えず自殺未遂を繰り返す太宰に振り回されながら、最終的には自分が欲しかったものを手に入れる女たち。小説よりもドラチックな物語の中で描かれる女性たちは、強く、たくましく、清々しいまでの美しさを放つ
太宰治本人の物語を作りたい。そう思いついた時からこの役を出来るのは絶対に小栗旬しかいないと思っていました。スターである彼にしか見ることの出来ない景色、トップを走り続けているからこそ抱える孤独、誰もまだ見たことのない小栗旬。連日の撮影で鳥肌が立つことが何度もありました。魂を賭けた芝居に毎日震えています。これをやるための今までの人生だね、と2人で話しています。ご期待下さい。

「人間失格 太宰治と3人の女たち」を観る前に

天才作家、太宰治。身重の妻・美知子とふたりの子どもがいながら恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返すー。その破天荒な生き方で文壇から疎まれているが、ベストセラーを連発して時のスターとなっていた。太宰は、作家志望の静子の文才に惚れこんで激しく愛し合い、同時に未亡人の富栄にも救いを求めていく。ふたりの愛人に子どもがほしいと言われるイカれた日々の中で、それでも夫の才能を信じる美知子に叱咤され、遂に自分にしか書けない「人間に失格した男」の物語に取りかかるのだが・・・
蜷川実花さんがおっしゃる「かつてない太宰治」とは果たしてどのような男なのか。究極のダメ男でモテ男、才気と色気にあふれた最高にセクシーでチャーミングな太宰を演じるのはこの人しかいない!と蜷川実花さん。確かに蜷川さんの表する「究極のダメ男」「モテ男」「才気と色気にあふれた最高にセクシーでチャーミング」をすべて満たす俳優はこの人しかいないのかもしれません。過去に小栗旬さんが演じてこられたさまざまな役のひとつひとつを掘り起こしてみると、その奥行きの広さに納得です。今回の出演にあたりハードなダイエットをされたという小栗旬さん。いつもながらの演者としての役作りの細部へのこだわり。ツイッターにある「手」は確かにセクシーを表現するパーツの大事な要素のひとつですね。映画を観る時には、画面の中の「手」にも注目したいところです。
妻がいて子を持ちながらも他の女性との恋愛に躊躇なくおぼれていく天才作家を小栗旬さんがどのように演じていらっしゃるのか。この映画で取り上げられている3人はそれぞれが個性豊かな女性たち。そしてその3人それぞれに対して異なる顔を見せる天才作家。計り知れない彼の心情を小栗旬さんがどのように演じていらっしゃるのか、どのセリフ・どのしぐさ・どの目線をも見逃したくない、そんな思いに駆られます。

太宰治の人生に絡んだ女性たち

東京新聞:芥川賞 太宰治が記した苦悩 師事した佐藤春夫への書簡 ゆかりの船橋で展示:千葉(TOKYO Web) (57044)

1927(昭和2)年 太宰治 18歳
青森の芸妓紅子(小山初代)と知り合う。

1930(昭和5)年 21歳
初代が一時帰郷中、銀座のカフェに勤める田辺あつみ(本名 田部シメ子)と鎌倉小動崎の海岸で薬物心中を図り、田辺あつみは死亡。

1931(昭和6)年 22歳
前年暮れに仮祝言を挙げた初代と品川区で新所帯を持つ。

1937(昭和12)年 28歳
3月、妻初代の過失を苦にし、谷川温泉で心中未遂。6月、初代と離別。

1938(昭和13)年 29歳
甲府の石原美知子と見合いをし、婚約する。

1939(昭和14)年 30歳
石原美知子と結婚式を挙げ、新婚生活に入る。

1941(昭和16)年 32歳
6月、長女園子誕生。9月、太田静子が友人と共に初めて三鷹の太宰の家を訪問する。

1944(昭和19)年 35歳
7月、先妻小山初代、中国青島で病死(32歳)。8月、長男正樹誕生。

1947(昭和22)年 38歳
1月、太田静子の訪問を受ける。2月、下曽我の大雄山荘に静子を訪ね、日記を借り受ける。3月、次女里子誕生。この頃、山崎富栄と知り合う。この後、仕事部屋として小料理屋千草の二階を使うようになる。8月、体調を崩し家にこもる。9月、千草の斜め前だった山崎富栄の部屋を仕事場とする。11月、太田静子との間に、治子誕生。

1948(昭和23)年 39歳
1月上旬、喀血する。3月頃から富栄が付き添って栄養剤を注射しながら「人間失格」を執筆する。
6月13日夜半、「グッド・バイ」(未完絶筆)の草稿、遺書数通などを机辺に残し、山崎富栄と共に玉川上水へ身を投じる。
19日、二人の遺体が発見される。
http://www.city.mitaka.tokyo.jp/dazai/dazaitomitaka/nenpu.html
より一部抜粋
玉川上水で愛人の山崎富栄と2人の遺体が発見された6月19日は、奇しくも太宰治の誕生日。彼が死の直前に書いた短編「桜桃」にちなみ名付けられた「桜桃忌」には没後71年を経た今も彼が眠る 三鷹・禅林寺には多くの太宰ファンが訪れています。

人間・太宰治の生き様とその作品は圧倒的な存在感をもって私たちを引き込む魅力に満ちています。
今回、蜷川実花さんがメガホンをとった「人間失格 太宰治と3人の女たち」が太宰治と彼を取り巻く女性との絡みをどのように捉え描いているのか、また新たな人間・太宰治が私たちの目の前に現れるのか、彼の人生と共にミステリアスワールドに期待が集まります。

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