山本文緒著『自転しながら公転する』
小説『自転しながら公転する』が多くのオトナ女子の共感を呼ぶ・・そのワケは?
山本文緒さん『自転しながら公転する』インパクトある装丁
この一枚のフォトが小説の主人公のど真ん中を表しているような・・そんな印象を受けます。
随所にちりばめられるセンテンス・セリフの意味
「地球はな、ものすごい勢いで回転しながら太陽のまわりを回ってるわけだけど、ただ円を描いて回ってるんじゃなくて、こうスパイラル状に宇宙を駆け抜けてるんだ」(「自転しながら公転する」より貫一のセリフ)
読み終えて一晩経っても…いや一晩経ってさらに、『自転しながら公転する』山本文緒(新潮社)が心の中をぐるぐるしてる。いい小説だったなあ。今日会う人みんなにおすすめしよう。 pic.twitter.com/WqAiUZMhuN
— 杉江由次 (@pride_of_urawa9) October 8, 2020
さまざまなシーンで語られる、読者が共感できた!気持ちが軽くなった!というセンテンス・セリフをピックアップしてみました
仕事・恋愛・結婚・親 30代は人生の分岐点なの?
私にとっての仕事って・・
「今は仕事が救いとなって、へたりこみそうだった自分を立たせてくれているのは本当だった。」(作品より)
憧れの職業に就けた人・選択の余地なく今の仕事に携わっている人・流れのままに働いている人・生活のためと割り切って仕事をしている人・まあこんなものかと日々の生活に小さな楽しみを見つけながら働いている人etc・etc・・
時間に縛られる毎日・・いったい私って何のために仕事をしているの?
時間に縛られる毎日・・いったい私って何のために仕事をしているの?
私にとっての恋愛って・・
「思い切って休むという手もありますよ。仕事も恋愛も。恋愛なんて楽なわけないですよ。人間同士の感情のぶつけ合いですからね。」(作品より)
好きな人と順調に愛を育んでいる人・片想いの人がいる人・お互いの「好き」が本当の「好き」なのか、日々葛藤を感じる恋愛をしている人・恋愛したいのにできない、恋愛の何たるかが掴めないで悩んでいる人・恋愛には全く興味関心がない人・成就が望めない恋をしている人etc・etc・・
恋愛は決して楽しいだけのものじゃない。だけど、恋に悩む時間は実は幸せな時間だったと後で気づく瞬間もある。
恋愛は決して楽しいだけのものじゃない。だけど、恋に悩む時間は実は幸せな時間だったと後で気づく瞬間もある。
私にとっての結婚って・・
「結婚はしたい。ここのところずっと考えたんだけど、私、結婚はしたいの。籍を入れるとか事実婚だとかは相手と事情によるけど、特定のパートナーをもって一緒に暮らしたい」(作品より)
「人柄には問題ないと思うけど、人柄だけで食べていけるわけでもない。」(作品より)
30代の恋愛=結婚なの?
恋愛の先にあるのは結婚なの?30代の恋愛は結婚という終着駅にたどり着くための通過点?エンドレスの恋愛はあり得ない?頭の中でグルグル回り始めていることが一気に押し寄せるのは、30代に突入したから?真剣に向き合えば向き合うほど答えが見つからない。
自分の事だけを悩んでいた20代とは質の違う何かが渦巻き始めている?
他人が気になり始める?比較の先にあるのは羨望?
自分が自分でいることの難しさを痛感し始めるのが30代?
自分の事だけを悩んでいた20代とは質の違う何かが渦巻き始めている?
他人が気になり始める?比較の先にあるのは羨望?
自分が自分でいることの難しさを痛感し始めるのが30代?
「さっさと別れて婚活しなよ。結婚したいってただぼんやり思ってるだけで具体的に何もしなかったから、そういう野良猫みたいな男にひっかかっちゃうんだって」(作品より)
「その十万円のネックレス、もし指輪だったらどうだったの? その高額なお金も、その先に結婚があるなら無駄遣いに感じなかったということですね」(作品より)
心の底にへばりついて離れない気になる「何か」
学歴・職業・家庭環境・語られなかった過去・自分のそれまでとは全く違ったであろう彼の生きてきた道。拭えない不安はいつも彼女の心の中にある。
「結婚」果たして私はそんな風に思っている彼と人生を共に歩めるのだろうか?
何の躊躇・迷いもなく結婚という決定が出来る女子はどのくらいいるのだろう?
学歴・職業・家庭環境・語られなかった過去・自分のそれまでとは全く違ったであろう彼の生きてきた道。拭えない不安はいつも彼女の心の中にある。
「結婚」果たして私はそんな風に思っている彼と人生を共に歩めるのだろうか?
何の躊躇・迷いもなく結婚という決定が出来る女子はどのくらいいるのだろう?
恋も仕事も家族も友達も。
めぐり合うのは偶然?必然?宿命それとも運命?
グルグル回る・・
自分自身が回りながら
さまざまな出来事の周りを回ってる?