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最近、エコバッグを持って買い物に行く人がとても多くなりました。それでも、プラスチックゴミは増え続け、海洋汚染はますます深刻な問題となっています。環境問題の1つとして、もはや他人事ではない状況になっているプラスチックゴミについて考えます。

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2020.4.3

プラスチックゴミの現状

2016年、ダボス会議として知られるThe World Economic Forumで発表された様々な研究をまとめた報告書によると、毎年少なくとも約800万トンのプラスチックゴミが海に流出していると試算されています。これは重さにして、ジャンボジェット機5万機分だと言われています。
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便利なプラスチックは日常の色々な場面で使い捨てされています。考えなしにポイ捨てされる場合もありますし、軽量なためになにかの拍子で風に飛ばされてしまうこともあります。正しく処理されなかったプラスチックゴミは、劣化や破砕しながら小さくなり「マイクロプラスチック」という状態になります。
この「マイクロプラスチック」のほとんどが海を漂流することになります。完全に分解されるには何百年もかかるモノもあると言われています(世界経済フォーラム)。

プラスチックゴミにより悲鳴を上げている海洋生物。人への影響は

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最近では海に漂流するプラスチックゴミによって海洋生物が傷つき死んでしまうという悲惨な出来事が起こっています。プラスチックを飲み込んで窒息したり、レジ袋の中に入ってしまったり、捨てられた釣り糸や漁の網に絡まって身動きがとれずに死んでしまうと言うケースも多いようです。
犠牲になっている海洋生物を救済するボランティア団体が複数立ち上がっています。彼らは、傷つき苦しんでいる海洋生物の動画や写真を公開して、どれだけ酷いことになっているかを訴えています。その苦しむ海洋生物の姿を見れば、誰もが心動かされるのではないでしょうか。
また、前述したマイクロプラスチックを飲み込んでいる海洋生物の健康に害をを及ぼすことも懸念されています。環境省によれば、「マイクロプラスチックは、漂流の過程で汚染物質が表面に吸着し、化学汚染物質の海洋生態系へ取り込まれる原因になる可能性があるほか、実験室レベルでは誤食により海洋生物の体内に取り込まれることによって、海洋生物が害を受け、炎症反応、摂食障害などにつながる場合がある」ということです。
人間への影響については、今のところはっきりしてはいませんが、2019年8月「世界保健機関(WHO)は『マイクロプラスチック』が混入した飲料水について、現状の検出レベルでは健康リスクはないとする報告書を公表した」と英国放送協会(BBC)は報じています。
「WHOは、大きな粒子と、小さな粒子のほとんどが、体内で吸収されることなく排出されると確認した」ということですが、「より大規模な調査を行う必要がある」とも付け足しているので、実験結果が変わる可能性もあるのはないでしょうか。

ひとりひとりができる小さな心がけ

害の有無は別としても、マイクロプラスチックは人間の体内に少なからず入り込んでいます。飲料水としてだけではなく、化学汚染物質のついたマイクロプラスチックを誤食した魚を人間は食べているという可能性も当然あるのです。
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そういう事を考えれば、たかがプラスチックゴミではありません。海洋汚染問題として誰もが真剣に考え、ひとりひとりがプラスチックをなるべく使わないよう心掛けることが大切です。
まずは、何がマイクロプラスチックになるのか知ることです。実は、案外気が付いていない所からも流出しています。例えば、「ツブツブ入り」という洗顔料や歯磨き粉等にも「マイクロビーズ」とよばれる物質が含まれ、洗い流すたびに下水から海に流れているのです。
タバコのフィルターにも実はプラスチックが含まれていて、ポイ捨て吸い殻の海洋汚染問題が特に最近は盛んに取り上げられています。
マイボトルやエコバッグを持ち歩くだけではなく、ストローやプラスチックスプーン・フォークなど使わなくてもすむプラスチックや、「ツブツブ入り」の商品などは使わないように心がけることは誰にでも簡単に始められることです。
The World Economic Forumの報告書の中では、このままでは2050年までに魚よりもプラスチックゴミの重量のほうが多くなる、という恐ろしい予測も報告されています。そうならないためにも一人一人がゴミを減らそうと心がけていくことが必要ではないでしょうか。

参考記事:
K. ブリーン

K. ブリーン

アメリカの某大学経済学部卒業。主に社会経済や映画の事などを書いてます。ピラティスにはまり、指導員資格を取りました。

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「大人の常識ープラスチックの海洋汚染、無関心ではいられない!」のライター