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今年も残すところあとわずかになりましたね。「年内にかたずけなくては」と、仕事に追われてはいませんか。でもそんな時こそ、「癒しの旅」に出かけてみてはいかがでしょうか。都心からも2時間ほどで行ける長野県下高井郡にある野沢温泉。スキー場のある温泉町としても人気があります。今年も一年頑張って来た自分にご褒美をあげましょう。

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2019.12.21

野沢温泉はどんなところ?

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野沢温泉は良質の硫黄泉が湧き出し、昔から外湯という温泉文化が発展してきた所です。またスキー場でも有名。
冬の最盛期にはスキー客、特にオーストラリアからのスキー客で賑わうとのことですが、本格的なスキーシーズンが始まるのは年末から。そのため、12月は意外とすいているのが特徴です。
特に今年は降雪量が例年より少なく、予定されていた11月23日のスキー場オープンは延期され、12月9日現在、正式なオープン日はまだ発表されていません。
そこで、この時期を利用して野沢温泉へ1泊か2泊の癒しの旅に出かけてみてはどうでしょう。

国の天然記念物に指定されている「麻釜」とは?

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野沢温泉の中心にある麻釜(おがま)と呼ばれる温泉池は、100度近い源泉が湧き出す温泉村の共同池。国の天然記念物にも指定されています。ここには微妙に温度差のある温泉池が5つあり、地元の人々が卵や野菜を持ち寄ってゆでるのに利用しています。
ただ、慣れない人がやると池に落ちたり、湯をかぶってやけどすることもあるため、地元の人以外の立ち入りは禁止されてています。池の周囲には囲いが作られているので、その囲いの外側から見学することになります。
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この温泉を利用して温泉卵を作ることもできますが、観光客が作る場合は、麻釜ではなく坂を少し下った所にある「湯らり」というミニ温泉広場で行いましょう。
高台に作られたこの広場からは、妙高山や黒姫山などの素晴らしい景色が展望できます。
また足湯もあるので、温泉卵ができるのを待っている間、足湯に足を付けながらぜひ展望を楽しんでください。

野沢温泉のシンボル「大湯」

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野沢温泉のシンボルにもなっているのが「大湯」。
大湯は野沢温泉に13カ所ある外湯(銭湯のこと)の中で最も大きなものです。元々の大湯は江戸時代に建てられましたが、現在の建物は1994年にリニューアルしたもの。男女別に分かれ、ドアを開けるとすぐ脱衣所になっています。
料金は取られませんが入り口に賽銭箱があるので小額を投入するのがよいでしょう。
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野沢温泉の外湯はすべてかけ流し。

また温度がかなり高いことでも知られています。平均60度前後ですが中には90度近くある外湯も。
ですからいきなりざぶんと入らないで水で薄め、体を温度にならしてから入浴してください。大湯の他には真湯、新田の湯、川原湯、熊手の湯、中尾の湯などがあります。
温泉ファンの中には13カ所にある外湯を全部回る人もいるとか。自分のペースに合わせて楽しんでください。

野沢温泉の守護神「湯澤神社」

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野沢温泉の守護神は湯澤神社。湯澤神社では毎年9月に「灯籠まつり」が行われます。ユニークなのが神社のすぐ隣に健命寺という寺院があることです。(普通神社と寺院は離されて作られます。)
このお寺は、野沢菜漬けの発祥地として知られています。昔ここの住職が京都から野沢菜の苗を持ちかえって植えたところ、よく育ったため、それを漬物にするようになったそうで、それ以来、野沢菜漬けはこの地域の名物になっています。

野沢温泉の商店街を歩こう

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湯気が立ちあがる麻釜の反対側にはちょっとした商店街があります。
地元産の野菜やお土産を売っているので歩きながら買い物をするのも楽しいと思います。ここで買ってみたいのが「黄金屋」で売っているキムチ。ちょっと恐ろしいのですが、「はんごろし」と「みなごろし」という名前が付いています。はんごろしは冬に、みなごろしは夏に販売。この店では温泉卵用の卵も売っているんですよ。

野沢温泉スキー場

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スキーファンなら、野沢温泉では温泉とスキーの両方を楽しみたいですね。
スキー場は1924年開設という結構長い歴史を持っています。ゲレンデが広く滑りやすいので人気。
最近では外国人スキー客、特にオーストラリアからのスキー客が詰めかけるとのこと。ただ今年は積雪量がまだ少なく現時点ではスキー場はまだオープンしていませんが、もしタイミングがあったら温泉と併せてぜひスキーも楽しんでください。

野沢温泉の宿泊とグルメ

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野沢温泉は人気温泉町ということもあり、宿泊施設が充実しています。
「旅館さかや」はその中の一つ。美しい日本庭園が中庭に作られとても落ち着いた雰囲気の漂う旅館です。
お風呂には露天風呂もあり充実。「大湯」の横の坂道を上がったところにあり、麻釜や湯澤神社にも近くロケーションも抜群です。

公式サイト:http://www.ryokan-sakaya.co.jp/
宿泊料: 17,500~23,500円(1泊朝夕食付の1人当たりの料金、時期により変動)
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旅館さかやの食事は食事専用個室で取ります。前菜は8種類もあり、どれも手の込んだ造りでおいしいものばかり!
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主菜は、みゆきのポーク、信濃地鶏、蓼科牛の「信州三種肉食べ比べ」。味わい深い一品です。その他、蒸し物、お刺身、鍋物など盛りだくさんのメニューが楽しめます。
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野沢温泉でもう一つ食べたいのが「おやき」。
表面を焼いた饅頭を蒸かしたもので、中には名物の野沢菜漬けやあずき、じめじ、カボチャなどが入っています。モダンで素適なインテリアのあるカフェ「ハウスサンアントン」ではオーダーしてから蒸してくれるので、フレッシュなおやきが味わえます。お店で食べてもいいですが持ち帰りも可能です。

公式サイト: http://st-anton.jp/

アクセス

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野沢温泉に行くには北陸新幹線の飯山駅で下車し、駅前から「野沢温泉ライナー」というバスに乗ります。バスの所要時間約25分。終点で下車し各ホテルへ徒歩で移動。

まとめ

外湯というユニークな温泉文化が体験できる野沢温泉。スキー場のある温泉町としても人気があります。癒しの旅に出かけてみるのはどうでしょう。あったかい温泉に浸かり、おいしいものを食べる。それだけで、今年も1年頑張った自分へのご褒美になり、来年もまた頑張ろうという元気がもらえるはずです。
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オーストラリアのメルボルン在住。現地の日系企業で翻訳・通訳をする傍らフリーランスライターとして記事を執筆。2017年からはフルのライターに。カルチャーや社会に関心があり、趣味は旅行とアート。旅行はほとんどの場合、自分たちで計画して旅している。

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