目次

何かとストレスを感じる毎日、気がつけば腹を立てることが多くなっていませんか。怒りを発散させると一時的に気分は晴れますが、実は自身の評価を下げるなどデメリットが多いものです。そこでマスターしたいのが、怒りの感情をコントロールする方法です。

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2019.8.15

1 なぜ感情がコントロールできないのか

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まず自分の感情をコントロールするのが難しいのはなぜかを説明します。

1-1 心の知能指数

試験によって客観的に評価する知能指数のほかに、第三者では評価できない”心の知能指数”(=EQ)というものがあります。(※1)

この心の知能指数にはいくつかの要素がありますが、そのなかのひとつが”自己制御”です。感情をコントロールできるかどうかは、この自己制御ができるかどうかに左右されます。

自分が置かれた状況が自分で管理できるのかどうかを判断できれば、感情のコントロールも可能になります。しかしそのような判断よりも感情で行動してしまう人は、自己制御がうまく働いていない状態と言えます。

1-2 怒っている人は傷ついている

感情をコントロール方法がわからずに、常に怒っている人は、自分が傷ついていると認識していることが多いようです。(※2)

つまり自分を傷つける対象に対して攻撃的になることで、自身を防御しようという本能が働いているのです。いわゆるトラウマを抱えているために、本能的に感情をぶつける行為をしているにすぎません。

もし自分で自分が傷ついていることを認識しているのであれば、理論理屈ではなくシステマティックに感情をコントロールする方法を試す必要があります。

2 瞬間的な怒りをコントロールする(アンガーマネジメント)

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理屈では制御できない怒りの感情をコントロールする方法はいくつかあります。

2-1 6秒待つ…怒りの最大値は6秒で収まる

→方法①

怒りの感情をコントロールする簡単な方法として、”6秒ルール”があります。

これは、瞬間的に生じた怒りの感情は、6秒間我慢すれば自然消滅する可能性が高いことを利用する方法です。(※3)

怒りの感情とともに生じた脳内の興奮物質は、6秒以上経過すると自然と減少します。ただし、あくまでも瞬間的に感じる怒りの感情に対して有効な方法であって、たとえば長時間説教をされることに対して持続性のある怒りを感じる時には効果は薄いかもしれません。

2-2 深呼吸する…副交感神経を活発化

→方法②

怒りの感情が生じると心拍数が上がり血圧も上昇します。逆に言えばこれらを下げることで、怒りを鎮めることが可能となります。(※4)

そして上昇した心拍数や血圧を下げるのは、副交感神経の働きです。怒りを感じる時はストレスがかかり、副交感神経の働きも低下しています。

そこで、まず深呼吸をしてみましょう。深呼吸により、低下した副交感神経の働きが活発になり、上昇した心拍数や血圧を低下させてくれます。(※4)

3 怒りにくい自分に変えていく方法

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怒りの感情をコントロールする方法は、あくまでも対処療法です。しかし長時間にわたるストレスからくる怒りの感情は、コントロールが難しいものです。そこで根本的に、怒りにくい自分に変える方法を説明します。

3-1 自己肯定感を高める…自己肯定感が低い人は怒りやすい

→方法③

自分をそのまま受け入れる人は、自己肯定感が高いとされます。逆に自己肯定感が低い人には、注意されただけで怒りやすいといった傾向が強いようです。(※5)

自分が怒りやすいと思うならば、単なる性格で済ませずに自己肯定感を高めるようにしたらいかがでしょうか。

自己肯定感は時間をかけて高める必要があります。方法はいろいろとありますが、簡単なものでは小さな目標を立てて、継続して成功させるというものがあります。(※6)

3-2 いい加減な自分と他人を許す…こうある「べき」と考える人は怒りやすい

→方法④

怒りを感じることには、”あるべき状況ではないことにストレスを感じる”こともひとつの理由です。

このような怒りを感じる人は、こうあるべきという気持ちが強いかもしれません。

このような気持ちを解放するために、自分に対しても人に対しても、起きている現実をそのまま受けれるように意識するようにしましょう。しょせんこの世の中は、自分の思うようにはならないのですから。

4 多様な価値観に触れていく

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あるがままに受け入れようと言われても、そう簡単にできるものではありません。そこでまずは、いろんな価値観に触れるようにしましょう。

4-1 視野を広く求め、いろいろな価値観を認めていくことで怒りにくい人になる

こうあるべき、というのは、その人の価値観に照らし合わせた判断にすぎません。しかし世の中には大勢の人がいますし、それぞれ価値観は違います。自分が正しいと思うことも、正しいと思わない人がいるのです。

それを理解するために、いろんな人と接したり本を読んだりして、視野を広げるようにしましょう。

4-2 カウンセリングを受けてみる

→方法⑤

視野を広げるといっても、その受け取り方も人それぞれ違います。どうしてもあるがままを受け入れることができず、怒りの感情をコントロールできない場合にはカウンセリングを受けるという方法もあります。

これは心理療法となり、人それぞれ異なる原因に対処して、怒りの感情が沸き起こるのを軽減させるようにしてくれます。

自分自身ではなかなか感情をコントロールできないという人は、自分で解決しようとせずにカウンセリングを受けるのもよいかもしれません。

まとめ

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怒りの感情をコントロールする方法には、いくつかのアプローチがあります。生じた怒りを消滅させる、怒りを生じにくくする、あらゆるものを受け入れるなどの方法です。自分ではなかなか解消できない場合には、カウンセリングを受けるという方法もあります。いずれにしても怒りの感情をコントロールすることで、よりよいパフォーマンスを発揮することにつながります。
参考サイト

(※1)
「学校では教えてくれない「こころの知能指数:EQ」を育む5つの要素」
https://www.lifehacker.jp/2015/05/150516eq_element.html

(※2)
「怒りの心理:常に怒っている人が隠していること」
https://search.yahoo.co.jp/amp/s/kokoronotanken.jp/ikarino-shinri-tsuneniokotteiruhitoga-kakushiteirukoto/amp/%3Fusqp%3Dmq331AQQKAFwAZgBpO7S0LnjspPWAQ%253D%253D

(※3)
「カッとなったら “6秒” 我慢。『アンガーマネジメント』で怒りを上手に手なずけろ!」
https://studyhacker.net/columns/ikari-management

(※4)
「自律神経を整えて イライラしにくい自分に」
https://www.nhk.or.jp/lifestyle/sp/article/detail/00658.html

(※5)
「「自己肯定感」が低い人に現れる"残念な症状"」
https://toyokeizai.net/articles/amp/155966?display=b

(※6)
「自己肯定感を高める7つの方法-大人が学ぶ自己肯定感とは?」
https://life-and-mind.com/self-image-7-944#i-9

future_captain

future_captain

仕事の中で発見した“変動”のリズムから投資に目覚め、株式のうねり取りを得意とする。またポーカーの腕はかなりのもの。トーナメントに勝ち進むスキルは身に付けたが、その先のプレイ時間を確保できないのが悩み

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「感情をコントロールできない人へ。怒りを抑える方法5つ」のライター