目次

アフリカ大陸最南端に位置する南アフリカは“虹の国”と称され、多彩な魅力に溢れています。「アフリカ」と聞くと野生動物や大自然を想像する方も多いと思いますが、それだけでなく、華やかな街並みや近代都市が共存していることが大きな特徴です。

gettyimages (39795)

2019.6.10
サッカーW杯が史上初めてアフリカ大陸で開催されたのも南アフリカで、以降日本からの渡航者も増加しています。実際に行ってみると、日本のような四季があり、平均気温も大きな差がないことに驚く人も多くいます。
そんな南アフリカでいつか暮らしてみたいと思った人のために、実際に生活する際に掛かる生活費などを紹介します。1カ月あたりどのくらいのお金が必要なのか? 日本の暮らしとどんな点が異なるのか? 今後の人生設計の参考にしてみて下さい。
(※ 記事では、1ランド(ZAR)=8円として計算しています)

南アフリカの家賃相場は?

gettyimages (39798)

移住先として人気なのは、立法の首都であるケープタウンと経済都市のヨハネスブルクです。中心地の場合の家賃は1ベッドルームのアパートで月・6,000ランド(約48,000円)前後、郊外の場合は月・5,000ランド(約40,000円)前後が相場となっています。
他にも、月・10,000ランド(約80,000円)以上の東京並みの家賃の物件も多く見当たりますが、プールやテニスコートが付いていることなどを考えると、割安だと言えるでしょう。南アフリカには、日本と違い、賃貸でも一軒家式の住居や、コンプレックスという敷地内に複数の一軒家が集合する住居が多いことが特徴です。
南アフリカで物件を探す場合は、セキュリティ事情もしっかりチェックすることが大切です。現地の日本人の多くは、家の周りにエレクトリックフェンス(電流鉄線)やガードマンを配置しています。また、開閉ゲートが完備されており、家の中まで車で安全に移動できる物件が理想とされています。
エリアによっては貧富の差が大きく、犯罪に巻き込まれる恐れがあるため、外出する時間帯や場所については十分注意しましょう。
ちなみに…2つの都市を比べると、ケープタウンの方が治安が良い傾向にあります。特にロングストリートは観光客にも人気の場所で、夜でも気軽にバーやレストランに出入りすることができます。

肉とワイン好きにはたまらない国?

gettyimages (39802)

大陸で唯一G20にも名を連ねている南アフリカ。物価は、周辺諸国に比べて年々高くなっていますが、日本と比べるとまだ安いと言えます。昨今の市民の生活はスーパーマーケットが支えており、日本のコンビニと同じような役割も担っています。
そのため種類も多いスーパーですが、現地の日本人には「ウールワース(Woolworth)」「チェッカーズ(Checkers)」「ピックンペイ(Pick n Pay)」などが人気のようです。
例えば…ミネラルウォーター500mlは約8ランド(64円)、缶コーラ1本は約7ランド(56円)、バター1kgは約10ランド(80円)、タバコ1箱は約25ランド(200円)が相場で売られています。
最もポピュラーな食べ物は肉で、分厚いステーキ肉1kgでも100ランド(800円)前後で購入することができます。週末などには「ブライ(Braai)」と呼ばれるバーベキューで、牛・鶏・羊・ダチョウなど…皆で様々な種類の肉を食べることが一般的です。
そして、飲食において世界から大きな注目を浴びているのが “ワイン”です。恵まれた気候・豊かな自然環境から造られる南アフリカのワインは美味しく“世界最高のコストパフォーマンス”と称されるように、お財布に優しいのも魅力です。現地で購入してしまえば、1本300〜1,000円で美味しいワインを堪能することが可能です。
一方で、外国資本のレストランなどで食事をする場合は、相場は日本より少し安いか同じ程度となります。例えば、ファストフードのハンバーガーセットは約40ランド(320円)程度かかります。味に定評のあるレストランでは1食500ランド(4,000円)以上する場合もあります。
とはいえ、自炊メインの食事を心がければ、お酒などを飲んでも1カ月4,000ランド(3万2,000円)前後の食費で生活することができるでしょう。

南アフリカの鉄道は世界中の憧れ?

gettyimages (39807)

都心部内を移動する場合は、「UBER」や「Taxify」などのタクシー配車アプリを利用すると便利です。他にも「コンビタクシー」と呼ばれる相乗りバスのようなものもありますが、料金設定、車内で盗難被害に遭うリスクもあるため、慣れないうちはあまりオススメできません。
ヨハネスブルク・プレトリア・ダーバン・ケープタウンの大都市圏では、通勤などに便利なメトロレールも走行しています。運賃は片道100円前後で日本よりも割安です。
国土が広い(日本の3倍以上)ため、長距離を移動する場合は大陸縦横断鉄道を利用すると快適です。特に「ブルートレイン」は“走る超高級ホテル”とも呼ばれ、世界で最も豪華な列車として知られています。
「ブルートレイン」は、プレトリアからケープタウンまでの約1,600kmを27時間かけて走行します。運賃の相場は軽く10万円を越えてしまいますが、車内から見える景色やサービス・料理の質は超一級。南アフリカに移住したなら、一度は経験しておきたいものです。
以上、南アフリカで暮らすための目安をご紹介しました。都心部でなるべく日本に近い生活したい場合でも、1カ月の生活費は10万円前後に抑えることができるでしょう。これらを参考にして、移住への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
たけやま

たけやま

理工学部出身のライター。ダンスミュージック好き。

元のページを表示 ≫

関連する記事

関連する記事

「「いつかは住みたい」南アフリカでの生活費」のライター