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ルネサンス時代に大輪の花を咲かせた都市国家フィレンツェ。その最大のライバルであったのがシエナです。美しいルネサンス時代そのままのような都市には、日本人女性とそのファミリーが運営するラグジュアリーな邸宅が存在感を示しています。

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2018.12.16

シエナの中心「ドゥオモ」から徒歩15分という最高の立地条件のホテル

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イタリアの都市は、宮殿や大聖堂を中心にこぢんまりとまとまっていることが多いのが特徴。都市によって規模は変わるといえども、町の構造は変わりません。人口5万人強のシエナも同じ。
 今日ご紹介するシエナのB&B『La Chicca』は、町の中心にあるドゥオモから徒歩で15分。シエナの街中の曲がりくねった石畳の道は、両際にブティックや地元の食材を売るお店、伝統工芸品を売るお店がズラリと並び、飽きることがありません。
世界で最も美しいといわれるカンポ広場からメディチ家の要塞を抜けたところにある高級住宅地に、『La Chicca』は位置しています。その住宅地の一角からは、威容を誇るドゥオモを中心に、時には霧に煙る神秘的で雄大なシエナの街を一望できるのです。

B&B『La Chicca』はイタリアの理想的なビジネス体系「ファミリービジネス」で運営される

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『La Chicca』とは、意訳すれば「おちびちゃん」といったところでしょうか。このB&Bは、若いカップル2組で経営されています。兄と妹、その奥さんと彼氏という構成。
 そしてなんと、お兄さんの奥様は日本人の女性なのです。イタリア語も英語も堪能な彼女のおかげで、日本人も安心して滞在できます。
 高級住宅地の中に溶け込むリバティー様式の邸宅は、兄妹のご先祖が残したものだそうです。このおじいさま、農学者として非常に高名なかたでした。つい数カ月前にも、このおじいさまが考案したワイン醸造の技術の使用許可を求める問い合わせがあったのだとか。
 インテリのおじいさまが残した美しいお屋敷は、子孫たちによってB&B(小規模な宿泊施設)に生まれ変わりました。内装は使い勝手がよいようにモダンに改装されていますが、邸内のあちこちに往時のエレガンスを感じることができるのです。
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 そしてなによりもありがたいのは、住宅地にあるという立地のために騒音ひとつ聞こえないという落ち着いた環境です。町の中心へのアクセスと周辺の静かな環境、これは旅行者にはこの上ない好条件!
 一度チェックインをすると、玄関と部屋の鍵を渡されます。自由気ままに、住宅地のお屋敷に出入りすると、美しいシエナの住民のような気分になります。また、朝食はご当地シエナのカーポコッロという名のサラミ、ペコリーノ・トスカーナなどのチーズの美味に加え、手作りのパンやケーキ(リンゴケーキ、チョコレートケーキ、レモンケーキ、数種のタルトが日替わりメニュー )を、美しいサロンで優雅に堪能。
イタリアのB&Bも質は玉石混交、場所によっては朝食が袋入りのクロワッサンが登場することもあります。『La Chicca』の朝食は、朝からから気分を高揚させてくれるのです。

シエナ観光は見どころ満載!フリーパスも有効に使って旅行を満喫

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シエナの町は、歩いているうちに地理的な感覚が頭に入ってしまうほどの小さい規模です。目印となるドゥオモ、カンポ広場などを中心に、シエナの州であるトスカーナが誇る革小物のお店や陶器のお店、サラミやチーズのお店を散策できるのが醍醐味です。
 アートを満喫したい人には、ドゥオモやプブリコ宮殿の見学がおすすめ。2日以上滞在する人には、ドゥオモや洗礼堂、プブリコ宮殿内の美術館でフレスコ画が見学できるフリーパスをぜひ。 フリーパスは、ドゥオモ広場の一角にあるインフォメーションで購入可能。このインフォメで販売されている雑貨もお勧めです。
大理石がベールをまとっているかのような優美なドゥオモは、美術に興味がない人でも一見の価値あり。商業で栄えたシエナは、14世紀にこの壮大なドゥオモの増築が計画されていました。ところが1348年、ヨーロッパの人々を苦しめたペストがシエナをも襲います。人口の半分を失ったシエナは、経済的にドゥオモの増築をあきらめざるをえませんでした。しかし、途中まで進めた増築の名残が、ドゥオモの横に大きな壁となって残っています。そして現在は、この厚い壁の頂上まで登ることが可能。ここからの景色は、まさに「絶景かな」の一言に尽きます。夕日時、町がオレンジに染まることの町は大変にフォトジェニックです。

ハズレがない食事情

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トスカーナと言えば、おいしいワインや食事が有名。
シエナももちろん、その例にもれません。ファーストフード感覚で食べるパニーノやピッツァをはじめ、町中にあるレストランでも洗練されたトスカーナ料理からちょっと素朴な田舎風の料理まで選択はさまざま。
また、『La Chicca』の近くにあるスーパーマーケットでもご当地の食材が手に入るほか、イタリアの地産地消組合「コルディレッティ」直営の食材店もあり。
 美しい町を見学し、優雅が邸宅に泊まり、美味を心ゆくまで味わう。欠けるものなき休日を、お楽しみいただけます。
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井澤 佐知子

井澤 佐知子

イタリア在住十数年、美術と食をこよなく愛す。眼下にローマを見下ろす山の町で、イタリアのニュースを発信中。

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「一生に一度は行きたい!富裕層気分が味わえるイタリア・シエナのホテル」のライター