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太平洋側の各地ではもうすぐ蒸し暑い夏の到来。でも日本海側ではカラッとした過ごしやすい季節になります。この時期、新潟県長岡市では「長岡まつり」が、そして上越市では「上越蓮まつり」が開催されます。そんなイベントに併せた周辺の観光スポットとグルメをご紹介します。

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2019.6.28

上越市高田公園で開かれる「上越蓮まつり」

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旅の始まりは上越市の高田公園で行われる「上越蓮まつり」から。今年で40回目を迎えるこのイベントは7月20日(土)~8月25日(日)に開かれます。かつて高田城が建っていた城跡の周りを囲むお堀には無数の蓮が生息し、この季節になると美しいピンクの花が満開に。その見事な景観は東洋一と言われています。イベントでは、写真展示会や観蓮茶会、町家公開や高田の町散策ツアーなどが開かれます。

公式サイト: http://www.joetsu-kanko.net/event.html
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高田公園は、かつて高田城が建っていた所です。本丸を初めほとんどの建物は取り壊されてしまいましたが、三十櫓が今でも残っています。蓮まつり期間中、この三十櫓もぜひ見学してみてください。
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高田市でおすすめの食事処は百年料亭「 宇喜世(うきよ)」。江戸末期に創立したこの料亭は料理と並んで書院造りの建物が自慢。国登録流形文化財に指定されています。蓮まつりの季節には写真のような蓮を使った料理を味わってみるのはどうでしょう。

公式サイト:http://www.ukiyo.jp/
料金:夜の会席料理6,300円~、ランチ1,680円~

十日町で「美人林」を散策

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次の目的地は「十日町」。十日町の松之山には「美人林」と呼ばれるブナの林があります。樹齢100年ほどのブナの木が、辺り一帯に茂り美しい光景を造り出しています。
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美人林になる前の昭和初期、この辺りに生息していた木を炭にするため、すべて伐採してしました。ところがその後にブナの木が生え出し現在のような見事な林を形作るようになったと言われています。今では年間10万人が訪れる景勝地に!市街地から少し離れますが、ぜひ訪ねたい観光スポットです。

アクセス:北越急行ほくほく線に乗り、「まつだい駅」で下車。駅から「松之山温泉行」バスに乗り15分、「堺松」バス停で下車し徒歩20分。

公式サイト: http://www.tokamachishikankou.jp/bijinbayashi/
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十日町の名物は「湯治豚」。温泉で調理したしっとりとして柔らかな味わいのあるポーク料理です。

恒例「長岡まつり」で豪華花火に酔いしれる

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日本三大花火大会で知られる恒例の「長岡まつり」が今年も8月2日(金)・3日(土)の日程で開かれます。長岡まつりは「長岡花火大会」として1879年に始まった歴史の長いイベント。途中戦争により中止。1945年には長岡の町が空襲を受けました。翌年、町の復興を願って「長岡復興祭り」を開催。この時は花火大会は行われなかったのですが、次の年から空襲で亡くなった人のための慰霊祭と合わせて花火大会が再開されるようになりました。花火大会では「ナイアガラ」などのケールの大きな花火や思考を凝らした花火が何発も打ち上げられ夏の夜空を飾ります。

公式サイト:https://nagaokamatsuri.com/
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長岡の夜は花火を満喫しますが、昼間は「山古志(やまこし)の棚田」を訪ねてみてはどうでしょう。山の斜面に作られた棚田は、その美しさから、2003年、文化庁によって文化的景観の重要地域に選ばれました。山古志村はまた、少し前になりますが、2003年に放送されたNHKの連続ドラマ「こころ」の舞台にもなった所です。

公式サイト:https://niigata-kankou.or.jp/spot/14642
アクセス:長岡駅からJR上越線に乗り「越後滝谷」で下車し、タクシーで30分。
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長岡で食べたいのが「洋風かつ丼」。ご飯の上にとんかつをのせ、その上に洋風ソースをかけた料理。名前は「かつ丼」ですが、料理はお皿に乗っています。1931年創業の洋食レストラン「小松パーラー」が始めたもので、その後、長岡市に広まりました。今ではこの町の名物になっています。

参考サイト:https://retty.me/area/PRE15/ARE301/SUB30101/LCAT8/CAT14/LMENU6408/

弥彦山から佐渡ヶ島を眺めよう

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次の目的地は「弥彦山」。長岡からは上越新幹線かJR信越本線で移動。途中で弥彦線に乗り換え、終点の弥彦で下車。そこからタクシーで弥彦神社まで移動します。距離にして1.5kmですから歩いて行くこともできます。神社から出ているシャトルバスでロープウェイ乗り場に移動し、ロープウェイで山頂へ。5分で到着します。車の場合は「山頂駐車場」に止めてクライミングカーで山頂に向かいます。
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山頂にはパノラマタワーがあり、回転式の昇降展望台がゆっくりと廻りながら、上昇して行きます。その間、 眼下に広がる風景を楽しむことができます。また遠方には、佐渡ヶ島の形がくっきりと見えます。山頂には展望食堂や売店があるので、ここで食事を取ったりお土産を買ったりできます。

公式サイト:https://www.hotel-juraku.co.jp/yahiko/

料金:大人一人当たり
ロープウェイ:1500円
クライミングカー:380円
パノラマタワー:650円

新潟の展望スポット「Befcoばかうけ展望室」

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次の目的地は新潟の県庁所在地新潟市。新潟市は「水の都」と言われるように日本一長い「信濃川」の周辺に築かれた都市です。新潟市内を流れる川幅はとても広く、そのためゆったりとした流れが、美しい景観を造り出しています。
川岸にはいくつかの観光スポットがあります。その1つが「Befcoばかうけ展望室」。栗山米菓のブランド名と商品をいっしょにした名前です。高層ビル「ホテル日航新潟」の31階(地上約125m)にあり、日本海側で最も高い展望室になっています。この展望室からは、新潟市街地と日本海、佐渡島、五頭連峰など360度のパノラマが楽しめます。

公式サイト: https://www.hotelnikkoniigata.jp/observatory/
入場料:無料
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展望室の対岸には「新潟市歴史博物館」が建っています。通称「みなとピア」と呼ばれるこの博物館は、2004年に開館したもので、「郷土の水と人々のあゆみ」をテーマにした資料が展示され、さまざまな体験もできます。

公式サイト:http://www.nchm.jp/
入場料:一般300円
 
また、信濃川では、水上バス「ウォーターシャトル」に乗ってクルーズを楽しむこともできます。途中乗下船可能な一日フリー乗船券を使うと便利で、しかみいろいろな景色が楽しめます。

公式サイト: https://www.watershuttle.co.jp/
料金:途中乗下船可能な一日フリー乗船券、大人1,800円
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新潟には日本料理の老舗が数多くあります。その中の一つ「新潟鍋茶屋」は1846年創立のまさに老舗。木造3階建ての料亭は、保存文化財に指定されています。この店のおすすめはなんといっても代々受け継がれて来た店の伝統料理。たらば蟹の酢の物やすっぽんのなべ物などを味わってください。

公式サイト: http://www.nabedyaya.co.jp/
料金:ランチ6,300円~、ディナー19,000円~

月岡温泉で旅の疲れを取ろう

月岡温泉 ホテル摩周

月岡温泉 ホテル摩周

さて、新潟の旅も最後になりました。最後は新発田市の「月岡温泉」。エメラルドグリーンの湯色で知られているこの温泉の湯には「含硫黄―ナトリウム―塩化物」が含まれています。その成分のおかげで肌がつるつるになり、肩こり、婦人病、皮膚病などにも効果があると言われています。新潟には他にも温泉が各地にありますが、旅の最後ということで、名の知れた月岡温泉でゆっくりしてみるのはどうえしょう。

公式サイト:http://www.tsukiokaonsen.gr.jp/hot-springs/
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月岡温泉では、ユニークな店が並ぶ温泉街も楽しみたいものです。「新潟地酒 蔵」では新潟で生産されたすべての日本酒のプレミアムを試飲することができます。気に入ったものがあれば、お土産に選んでみてはどうでしょう。
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また、「新潟米菓 田」では、おせんべいなど、新潟のお米から作った米菓に絵付けして手焼きを楽しむことができます。自分のデザインの入ったおせんべいは旅の良い思い出になることでしょう。

アクセス

この旅の最初の観光スポット「上越市」に行くには、関東や関西方面から行く場合は北陸新幹線や中央本線に乗り「上越妙高駅」で下車します。東北や北海道方面から行く場合は、新潟、直江津経由で移動します。

まとめ

カラッとした夏の新潟で上越蓮まつりや長岡まつりのイベントに参加し、その前後で周辺の観光スポットを訪ね、各地のグルメを味わい、最後に温泉でゆっくりする旅のコースをご紹介しました。あまり知られていないスポットもあったのではないでしょうか。イベントの日程に合わせ、ぜひ計画を立てて出かけてみてください。
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オーストラリアのメルボルン在住。現地の日系企業で翻訳・通訳をする傍らフリーランスライターとして記事を執筆。2017年からはフルのライターに。カルチャーや社会に関心があり、趣味は旅行とアート。旅行はほとんどの場合、自分たちで計画して旅している。

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