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神話の故郷である高千穂の総社高千穂神社で、「高千穂夜神楽」は33番の神楽の歌舞が夜を徹して奉納される。国の重要無形民俗文化財にも登録されています。顔に付ける”面”こそが神なんだそう。収穫に感謝し、五穀豊穣を願う神事。

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毎年11月になると、いよいよ肌寒くなってきて冬の到来を感じることが多いです。その一方で、11月にはその時期の楽しみとされるものがあります。そのひとつがお祭りです。
多くの祭りは、夏休みや春の間に行いますが、必ずしもその時期に行わなければならないわけではありません。

しきたりのある”高千穂夜神楽”

九州地方で、11月に行われるお祭りといえば高千穂夜神楽とらわれるものがあり様々なしきたりがあることで有名です。
高千穂は、宮崎県にありますが山の中にある町のひとつです。歴史もそれなりにあり九州の中では有数の神社があることで知られています。

どんなお祭り?

いったいどのようなお祭りなっているかといえば、民俗芸能と呼ばれており毎年11月からスタートし2月まで20カ所の集落で氏神と呼ばれる神様が民家にお邪魔します。この時、神楽を踊りますがこれらこの祭りの特徴になるわけです。

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由来は

どのようなお祭りでも、たいてい由来がありますが高千穂の場合はいったいどのような以外があるでしょうか。由来とされているのは、多くの実りに感謝をすることです。つまり、稲作を行ったとき豊作になることを喜んだのがきっかけになります。

食べ物へのありがたみを

現代の人は、食べ物が当たり前のようにありますのでその喜びを感じることはあまりありません。ですが、昔の人はその年が凶作になってしまうと一年中食べるものを探さなければなりませんでした。豊作米は備蓄をすることができますがかといって昔から長期的に備蓄をすることができるわけではありませんでした。一時的にしのげる程度で、長期的に食べ物がなくなれば人々は栄養失調になっちまいます。そのような心配があったことから毎年必ずその年は豊作になりますようにと神様に祈りをささげるわけです。

祭りから学ぶことがある

この祭りから現代人が学ぶことは、単に華やかな神楽を見ることができるだけでなく食べ物にありつけることに感謝をすることにあるといえるでしょう。現代人があって当たり前と感じるものでも昔の人は手に入れることが難しいことも多かったわけです。
初めてその重要性を知ることを考えれば、現代人の食生活を見直すきっかけになるかもしれません。

旅行に行きこの神楽を見る場合そこまで壮大なテーマを考えなくても、少なくとも食に関してのありがたみを感じるようにしなければならないです。

高千穂神社の神話

場所は、高千穂神社で主に行われますが、この神社は神話があるとされています。神話ですので、のちに誰かが作った可能性もありますがいずれにしても歴史に深い神社には変わりがありません。
この神楽は、国の重要無形民俗文化財に指定されているのが特徴になります。

神楽を特徴としては、もともと神社で行われたことですので、神道の要素が強いですがそれとともに狩猟信仰にもとづいておこなわれているのが大きなポイントになります。
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農耕文化の名残を残しつつ、仏教の要素や修験道の様子なども含まれており、非常にいろいろな文化が融合しているのが大きな魅力といえるかもしれません。
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平安時代から

いつからこの祭りがおこなわれているかといえば、それはまだ明確になっておらずおおむね1189年にスタートしたとされています。その後1460年には、「神楽」の文字が資料から見ることができおよそ1000年程度の歴史があるものになります。最近の研究の結果、おおむね12世紀後半つまり平安時代ぐらいには始まったのではないかと推定されるところです。

いつ自分の家が会場になるかわからなかった?!

かつては、神社の氏子集落内の民家が使われていました。その民家も、毎年決まっているわけではなく占いによって決めたとされています。つまり、いつ自分の家が会場になるかわからなかったことから非常にスリリングあふれるお祭りと言えます。もちろん、お祭りの会場になったから迷惑ではなくそれは非常に喜ばしいことです。

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「11月に行きたい名物祭り”高千穂夜神楽”」のライター