『ドラゴン桜』など多くの話題作を描き続ける三田紀房氏の大ヒット原作漫画を実写化した、ドラマ『インベスターZ』。”投資”をテーマに、身近なお金に関する疑問だけでなく、結婚や就職など、生きる上で欠かせない情報を盛り込んだ「経済作品」とも言える本作には、実在する多くの社長や経営者が実名で登場するなど、見どころが満載。強引に「投資部」へ入部させられてしまう主人公の財前孝史役を熱演した、清水尋也さんにお話を伺いました。
2018.7.27
「落合陽一さんは変わった方でした」
STAGE(ステージ)編集部:本作には、実際に社長として大きな結果を残している方々が本人役で出演されています。一緒に撮影をしてみて、一番印象的だった社長さんはどなたでしょうか。
そうですね…皆さん「変わっていらっしゃる」と言うとアレですけど…(笑)、例えば「ユーグレナ」の出雲さんは、お芝居の方もすごく積極的で。「もっとこうした方がいいですか?」という意見をご自分で出してくださったり、監督の指示に対して一生懸命、真摯に取り組んでくださっていました。お芝居をやっている身からすると、すごく嬉しいなと思いましたね。そういった人の良さも感じたりしました。
あと、(ピクシーダストテクノロジーズ株式会社)落合陽一さんは変わった方でしたね(笑)。「本当にカレー飲むんだ…」みたいな(笑)。スティックのカレーみたいなのを持ち歩いていて、カレーが好きだからだと思っていたんですけど、「甘いものは好きじゃない」「となると、しょっぱいもの」「でも手は汚したくない」と考えて、出てきたものがカレーだったていう。消去法でカレーを飲んでいるだけだったんです(笑)。カレーが大好きなわけじゃなくて、自分の条件に合うものがレトルトのカレーだったからカレーを飲んでいる…っていう話を聞いて、「面白い方だな」と思いました(笑)。カレーは食べ物なので、“飲む”ということに関しては僕は疑問にはあまり思わなかったですが、理由が面白かったです(笑)。
STAGE(ステージ)編集部:社長の皆さんと撮影をしていて、難しかった部分はありますか。
社長の皆さんはお芝居の経験がない方達なので、セリフを堅苦しく決めてテイクを重ねる…というやり方はせず、インタビューっぽく、ドキュメンタリーのような感じで撮影していきました。僕たちはあくまで役を演じているけれど、社長さんたちはそのままでいてもらう。僕たちが質問をして、カメラを意識せず普通に答えてもらう…という撮影方法をしました。僕たちも、台本に書いていないことでも、途中途中で自分たちが気になった質問はぶつけたりして。即興性みたいなものは面白かったと思います。頂ける時間も限られていたのであまりやり直せなかったですし、芝居をする側としては緊張感がありました。やり直しがきかないというか、やはり最初に答えてもらった回答が一番新鮮ですし、そこで僕たちが作ってしまうと「良さ」みたいなものを僕達が殺してしまうことになるので、そこは意識しながらやりましたね。
STAGE(ステージ)編集部:「経営者になってみたい」という気持ちはありますか。
経営というのとは違うかもしれないですが、洋服が好きなので自分のブランドを持ちたいなと思ったりはします。
『インベスターZ』に出演することでお金の世界が身近に
STAGE(ステージ)編集部:演じている財前に関して、共感する部分と「ここはちょっと違うな」という部分をそれぞれ聞かせていただけますか。
新しいものやシステムを知った時に、勘ぐったり「本当にそうなのかなあ?」と、「どうなっているんだろう」「カラクリがある気がする」という考え方をする子。僕もあまり人の言うことを鵜呑みにしない、自分の中でちゃんと考えて納得のいくことを飲み込むタイプなので、似ているなと思いました。あと、彼はすごく負けず嫌いですが、僕はあまり負けず嫌いではないので(笑)、そこは違うかなって思います。
STAGE(ステージ)編集部:今回のドラマを機に、役作りのために投資などをやってみた…ということはありますか。
調べたりはしましたし、ニュースを観るようになったりはしましたが、自分で何かをやったり…っていうことはないです。ただ、ちょうど同じ時期に仮想通貨が盛り上がってきて。ビットコインやリップルなど、やっている友達が周りにいたりしたので、情報に関しては割と摂取していたかなと思います。
STAGE(ステージ)編集部:お金関係のニュースをやっている時に、手を止めて見てしまうことはありましたか。
ニュースで日経平均株価とか、円・ドルのレートとか、そういうのも観るようになったし、観ていたけどわからなかったものが分かるようになった。「これってこういう意味だったんだ」みたいな、そういう理解もありました。後は SNS やネットを見ている時に、経済系のニュースが目につくようになったかなと思います。
お金は、大切な友達との時間や親のために使いたい
STAGE(ステージ)編集部:仮想通貨投資をやってみようと思いますか?
思わないですね(笑)。良い・悪いではなくて、自分の持っているお金を増やそうとは思わない。「ひと月5万で生活しろ」って言われたら5万で生活すればいいだけだし、100万使っていいって言われたら100万使えばいい。無理して増やそうとしなくていいやと思ってしまいます(笑)。昔から割と慎重だったり、何に対してもビビりな部分があるので、誰かがやって「絶対に大丈夫」だという轍(わだち)を見つけてからじゃないと、絶対にそこを踏まないタイプなんです。
STAGE(ステージ)編集部:普段のご自身のお金との付き合い方について、「こういうものにはどうしてもお金を使ってしまう」、または「これのためなら貯められる」と思えるものはありますか?
物欲にも波があるし、興味にも周期があるので、一概にこうとは言えないですね…。文字で載ると冷たい言い方に聞こえてしまうかもしれませんが、僕はあんまり他人に興味がなくて(笑)。その分、自分が好きだと思った人間にはすごく愛を注ぐタイプだし、そういう(愛を注ぐ)人の人数はすごく少ないから、遊ぶ人も限られます。そういった人たちと旅行に行くためにならお金も貯めるし、親を始め、自分の身の周りの大好きな人達に関しては、お金が理由で断るっていうことはしたくないと思っています。それをモチベーションに仕事も頑張れます。
STAGE(ステージ)編集部:では清水さんにとってお金とは?
難しいですね……。物質としてはというか、モノとしては強いですよね。
STAGE(ステージ)編集部:ドラマの注目してほしいポイントを教えていただけますか。
普通にはないドラマです。「株を知る」とか「お金に興味を持つ」とか、固いイメージに思わず色々な方に観て頂きたいです。とっつきにくいイメージのあるお金という題材を、こんなにラフにファニーに仕上げている、そして仕上げられたメンバー。こんな作品はあんまりないと思います。僕自身も実際に観て、ものすごくテンポも良かったですし、テロップとかも入ってくると言葉もわかりやすい。バタバタしているんですけど、投資のことに関しては、ちゃんと丁寧なタッチで説明しています。更にドラマとしても、ちゃんと続きが気になる終わり方をしている。観ていて、我ながら「いいドラマだな」と思います(笑)。自分が主演のドラマですが、「楽しくお金を学べる」っていうのは今までにないもの。お金を楽しく学ぶことができる「学習教材」みたいな感じです。笑って楽しく学べる!そこが強みだと思います。
清水尋也
俳優。1999年6月9日生まれ(19歳)。東京都出身。身長186cm
趣味・特技は、サッカー(8年)、バスケットボール(6年)、楽器(ベース、ギター、ドラム)など
俳優。1999年6月9日生まれ(19歳)。東京都出身。身長186cm
趣味・特技は、サッカー(8年)、バスケットボール(6年)、楽器(ベース、ギター、ドラム)など
ドラマ25『インベスターZ』は毎週金曜深夜深夜0時52分~1時23分放送です。
〈草刈民代〉キャリア35年のバレエを完全引退。女優道をまい進する彼女が見出した試行錯誤の人生とは…
8歳の頃にバレエを習い始め、10代半ばでプロの道へ。日本で最も歴史ある全国舞踊コンクールのバレエ部門で第1位になるなど、まさに日本を代表するバレリーナとなった草刈さん。1996年、映画『Shall weダンス?』のヒロインに抜擢されると女優としても有名に。日本中に空前の社交ダンスブームを巻き起こしました。その後もバレエ界の第一線で活躍したのちに43歳で引退。新たなキャリアを築き上げています。常に自分を追い込み、磨き続けてきた彼女の人生観とは一体?
村田由美子
ライター歴14年。美容師として働いていた時に出会った『ロード・オブ・ザ・リング』三部作に多大な影響を受け映画ライターへと転身、多数の現場取材や国内外の俳優・女優たちへインタビューを行う。海外プレミア/レッドカーペットへ足を運ぶことがライフワーク。
ライター歴14年。美容師として働いていた時に出会った『ロード・オブ・ザ・リング』三部作に多大な影響を受け映画ライターへと転身、多数の現場取材や国内外の俳優・女優たちへインタビューを行う。海外プレミア/レッドカーペットへ足を運ぶことがライフワーク。